columnアダルトチルドレンの行動パターン
アダルトチルドレンの行動パターンを紹介します。
当てはまることから「気づき」を得るためのリストとして捉えても良いと思います。
(深刻さは不健康の源ですからね。)
「変えられるものを変える勇気、
変えられないものを受け入れる落ち着き、
そのふたつをみわける賢さを」
回復したなぁ と思える頃には
以下の1~19の小見出しのうしろに
「~ということに気づいて、それを許す自分」
と、付け加えることができるようになっています^ ^
ACのコンセプトに出会い、知識や理解を得て、救われていくことは
あくまで過程(プロセス)です。
「自分はACだから」という思考に しがみつき過ぎないよう、
内側にある「気楽さ」や「楽天性」にも光を当てていくことも大切です
…………
【アダルトチルドレンの行動パターン 】
1 自らを犠牲にして他人を助けたり世話したりする.
(無意識のうちに自分が他人にとって必要となったり、有難がられるなどの報酬を期待している)
2 他人の行動、感情、考え方、この結果を変えようとコントロールする.
(他人の行動の責任はとるが、自分の行動がどのような結果を招いているかは考えない)
3 問題や危機が起こっているような状況に身を置きやすい.
(常に不安定な他人中心の生活をし、問題や危機が起こっていないと空虚になる。)
4 依存心が強く、一人でやっていけるという自信がない.
(自己評価が低く、見捨てられ危機感に襲われる)
5 考え方、視野が狭い.
(特定の他人の問題で頭が一杯で、友人からも離れ、地域社会・自然などへの関心貢献が薄くなる)
6 現実、事実をはっきり把握することができない.
(否定、否認をして、物事をありのままに受け入れず、あまり大したことでもないように思い込んだり、事実を隠して、表面はなんでもないようにふるまったりする)
7 コミュニケーションの技術に欠ける.
(自己をはっきり表現することができなかったり、「いいえ、できません。」とはっきり断ることができなかったり、他人のことばかり話したりする)
8 他人と自分とのバウンダリー(境界線)がはっきりしていない.
(他人の問題におせっかいに入り込んでしまったり、またはその人の気分を変えようと必死になったりする。)
9 自分のからだから出るメッセージに気づかない.
(繊細な感情が麻痺してしまっているので、感情の適切な表現ができず、何かヘンだなという時に胸がドキドキしても、それに注目せず同じ間違いを何度も繰り返したがる。)
10 怒りの問題を持っている.
(怒りを爆発させるような人と一緒になって怒りを恐れにすり替えたり、または適切な怒りの処理の仕方がわからず、たまったフラストレーションを爆発させたり、他人に八つ当たりしたりする)
11 物事を極端にとらえ、ほどほどにするということができない
(黒か白かをはっきりしすぎたり、自分が正しくて他人が全く間違っているとか、または反対に、全部を自分のせいだと思い込んでしまう)
12 忍耐強く待つことができない
(反射的にものごとをしたり、結果を急ぎせかせかと動き回ったり余計な心配をする)
13 罪の意識によく襲われる
(相手に問題があるのは、自分が何か悪いことをしたからだと思い込み、自分がもう少し努力すれば、また、自分の欠点を直せば相手がよくなるだろう、変わるだろう、と必死になる。)
14 自己の確立ができていない
(他人に幸せにしてもらおうと思っていたり、自分の生活の目的や自分は一体何なのかがはっきりせず、自分を大切にできない)
15 愛情としがみつきを取り違える
(愛するということは、胸がドキドキして相手から離れられなくなることだ、と思い込んでいる)
16 権威者を恐れる
(権威のある人の前に出るとビクビクし、
相手から非難されたり、認められないのではないかと恐れる)
17 過去の間違いから学ぶことができない
(相手に対する憤慨と哀れみと許しとを、かわるがわるに何度も繰り返す)
18 嘘をつかなくても良いときに嘘をつく
(自分に対して正直になれず、自分の中から出てくる思考・感情を信じず、うそをついて相手をかばったりつくろったりする)
19 理想論、ファンタジー、社会の掟にとらわれる
(相手はこうするべきだ、ああするのが当たり前だ、みんながああいうから、と理想や道徳や社会の規範のせいにする)
その他・・
物事に一貫性がなかったり、始めたプロジェクトを終わりまで完了させることができなかったり、自暴自棄になって危険な行動や犯罪に走ったり、配偶者や子供に暴力をふるったり、自分だけがエライと思い込む自己陶酔的な人間になったり・・
などの弊害が出やすい。
また、自分の問題だけでなく自分の周りの家族などに弊害が出て、子供の非行問題、摂食障害、登校拒否、家庭内暴力、引きこもりなどに振り回されることも多い。
参考文献:ヘルスクエスト選書4『アダルトチャイルドの理解と回復』より
著者/斎藤学・下坂幸三・鈴木健二・平野健二・西尾和美・中山道規